三味線日和

津軽三味線教室【珠の音会】会主澤田成珠(さわだなるみ)のブログです。

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津軽三味線ライブ『あいの風』

津軽三味線ライブ『あいの風』

新年あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願い致します
元旦
 昨年は、災害が多く暗いニュースが多い一年でしたが今年は元気を取り戻す一年にしたいですね。
 さて、珠の音会のホームページでもご案内させていただいておりますが、来年1月から11月まで、奇数月第4土曜日に津軽三味線ライブ「あいの風」を全6回で行います。
会場は、横浜市港南台にあります、COZAの間という画廊です。とても素敵なところです。ジャズライブを行ったり他にも、色々な文化・芸術を発信する場所として力を入れられてます。

 COZAの間さんで定期的に行っている音カフェで、震災を忘れない為の企画を、というお話しから、今回のような形で実現しました。
 毎回違う民謡や東北に関わる物語を交えながら、語りと演奏を楽しんでいただきます。

1月は、『化粧雪(けわいゆき)』~ある瞽女の物語~、目の不自由な女性の芸人だった瞽女さんの物語。少しせつない物語です。

3月は『渡り風(わたりかぜ)』~北前船の物語~、弁財船と呼ばれた行商船の物語。威勢の良い海の男衆と弁財船の「私」が摂津から北の港まで旅するお話。脚本をお願いした渡邊みやこさんの完全オリジナル作品です。

5月は『ぼさまの木』(秋田県民話より)亡くなったぼさまを懇ろに弔ったことから始まる不思議と子供達に幸せがくる昔話。
 お菓子も東北のものを用意する予定です。
お楽しみに!!
詳しくはホームページに掲載してますのでご覧下さい。今年も頑張りますのでよろしくお願い致します。

   出船まで時間があったので、みなとぴあ新潟市歴史博物館に行ってきました。
 新潟県は7月28日からの集中豪雨により、水害にあいました。私は演奏のため、8月2日から新潟県に来ていますが、どうなることかと心配していました。途中、あちらこちら、道路に泥が残っており、冠水したことがうかがえました。
 歴史博物館に行くと、ジオラマや映像で新潟県をわかりやすく紹介していました。新潟は古くから「水の都」と呼ばれ、水害を克服し、水の恵みを享受し発展してきました。
 ミュージアムシアターでは三本の映像が紹介されていました。私は「あまのてぶり」という映像を観ました。初代新潟奉行川村修が描かせた風俗絵巻「あまのてぶり」を基に、幕末の新潟をわかりやすく映像化していました。祭りのにぎわい、もてなしの文化、働く女性など新潟の文化と伝統をわかりやすく勉強できました。新潟は女性がしっかりしていて、働き者だったため、独り立ちした女性が多くいたそうです。現代に似ていて、男性に依存しない自立した女性が多く、それを奉行が嘆いたなどというエピソードも残っているそうです。
 展示で、私の印象に強く残ったのは、二つありました。
 一つは北前船についての展示。北前船という呼び方は近畿地方の人の言葉で、新潟では回船(かいせん)と呼んでいたそうです。船の模型と共に展示してありました。この船が物資だけでなく、唄も運んだのかと思うと感慨深いものがあります。九州の牛深ハンヤ節が、船頭さんたちにより伝えられ、新潟で「佐渡おけさ」、津軽に入り「津軽あいや節」に変化しました。

 もう一つは新潟県出身の芸能人のレコードを展示していました。
 小唄勝太郎さんのレコードが展示してあり、「佐渡おけさ」、「東京音頭」などを聴くことができました。色っぽい唄声に聴き入ってしまいました。

 隣をみると、寿々木米若(すすきよねわか)さんの「佐渡情話」も聴くことができました。こちらは浪曲師です。私は、浪曲も大好きな芸能の一つで、数話、iPodに入れています。
 この「佐渡情話」は佐渡おけさの歌詞で始まり、佐渡に伝わる島の娘と他国の男との悲恋の物語を語ります。民話と民謡から新たなジャンルの物語が生まれるなんてとても素敵だなと思いました。
 新潟を訪れたのは今年で3回目ですが、なかなか地域の博物館など訪れる機会がなかったので、今回このような機会に恵まれ、少し新潟という場所を近くに感じることができました。